独語14 猫の爪切除と犬歯切断

猫の爪切除と犬歯切断は、フレンドリーな猫に行うことはないが、人になかなか懐かず、引っ掻いたり、咬んだりで怪我させられると、触ることも撫でることもできないで可愛がることができません。人を怖がる野良猫やその仔猫は、人に懐くのは極わずかな人のみで、大半は生涯にわたって慣れないでその生涯を終えます。このような猫は、幸せだろうか?
人を極度に怖がり、触ろうとすると攻撃してくるのは、誕生から2~3か月までの期間に、人から良質な世話をされておらず、母親猫から人は怖いものだと刷り込まれているからでしょう。仔猫の社会化期(生後2~3か月まで)に人から適切で穏やかな世話があってこそ、人に対してフレンドリーで可愛いファミリーキャットになり、より良い絆を築くことができます。これ以外に、成長後であっても、怒鳴ったり、殴ったりなどの乱暴な取り扱いで、攻撃性が誘発されるので、手荒な扱いは絶対にしないことです。
人間不信に陥ったネコを飼った場合、慣れるまで辛抱強く我慢すべきという意見もあるが、いつ慣れるかは全く不明です。飼い主が引っ掻かれて腕などに引っかき傷を負ったり、腕を腫らして発熱し、いわゆる「猫引っ掻き病」になって病院に通うことがあります。
このような猫を早めに人に馴らす方法として、武器である前足の爪を切除(永久的)することで、猫が引っ掻いても飼い主が手を引っ込めたり逃げたりしないので、その攻撃的効果がないことを受け入れざるを得なくなります。飼い主は、引っ掻かれる心配がないので、攻撃されてもそのまま手を引っ込めるまでもなく、穏やかな声掛けと共に優しく触ることで、猫が徐々に受け入れ愛撫に慣れてきます。もし、咬みつき行動があれば、犬歯切断門歯先端を滑らかにすることを考慮しましょう。人の安全と危害を加えられないために、爪切除は前肢のみ行い、通常後肢は行う必要はありません。
爪切除された猫は、健康上の問題を示すことはありませんが、木やカーテンなどに登りにくくなりますが、爪研ぎ行動は普通に行います。ビクビクする態度や逃避、攻撃的な態度が次第になくなり穏やかになり、殆どがフレンドリーなコンパニオンアニマルになり、より良い絆を築くことができます。
さらなるメリットは、ソファーなどの家具や柱などを爪研ぎ行動で傷つけることがないので、賃貸住宅にお住まいの方は、爪切除を考えてください。
もし、オス猫で去勢手術されていない場合は、去勢手術と一緒に行うことで、攻撃行動の抑制につながります。

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