独語27 詐欺的獣医療裁判

2004(平成16)年12月、私は、多〇セ〇ター動物病院で被害にあった飼い主5名から集団訴訟の相談及び支援の依頼を受けた。それは、鳥〇英〇獣医師がインチキな獣医療行為を行っただけでなく悪徳振りがひどすぎるため看過できないとのことで、損害賠償請求訴訟をすると言う。何故、刑事事件として警察署に訴えないのかを聞いたら、警察署が取り合ってくれないので、民事で行うしかないとのこと。この他にも被害者が10人以上いたが、集団訴訟に参加しないとのことであった。

実例一部紹介
事例1 他院で腎不全の治療中の犬が、時間外の夜中に痙攣したために緊急入院させ、その際、78,015円を支払った。数日で退院できるとのことだったが、2日後の朝(35時間後)に「心停止したので、救命処置をしている」と連絡を受け約10分後に病院に到着すると、救命処置をしておらず、死体は冷たくなっていた。この時「診療費を払ってないので勝手に触るな」と怒鳴られたので、カードを渡したところ「カードが使えるかどうかを調べる」と言ったので、飼い主は怒って植木鉢を破損したなどトラブルになり110番。警察官立会いの下、興奮状態のまま112.140円を支払った。その後、医療費の明細などについて説明を求めたが、全く説明なく4か月後、警察署内で双方の立会人を含めて話し合うことになったが、当日ドタキャンした。
事例2 フェレットが食欲不振と嘔吐で診察、諸検査を含め33,345円を請求され入院させた。翌日緊急手術が必要と連絡を受け胃切開なら10万円、腸切開なら20万円と言われ手術された。翌日、腸重積で小腸を切開したと言われたが、転院を希望し227,430円支払って退院させそのまま転院し、転院先で緊急手術を受けた。それは、手術部から腸が体外に出て、舐めたりして汚染していたからであった。さらに肝臓、腎臓にダメージがありかなり弱っていた。その際のチェックで、小腸に切開痕はなく、胃に小切開した痕跡があったとのこと。ちなみに、転院先の病院での医療費の合計は、41,400円でした。
事例3 チンチラが、食欲不振と便秘で診察、レントゲン、血液検査、検便、と点滴で8万円支払った。検便で悪玉菌と回虫がいるとのと、胃の幽門部に異物があるから手術が必要と言われた。その際、胃切開なら15万円、腸切開なら30万円とのことで手術された。3日後に38万円請求されたが、退院させた。翌日他院へ入院させたが、すでに衰弱が激しく手遅れとのことで2日後に死亡した。その後、飼い主に明細なく697,560円の請求書が送られた。
事例4 集団訴訟に参加しないが、預けた犬を引き取りに行ったら死亡しており、説明に不信を抱いたので他院で解剖してもらったら、気管内からビニールが出てきたと衝撃的なものだった。すぐさま警察に訴えたが、警察は「ビニールを飲ませた現場を見ていないから証拠がなく立件できない」との理由で捜査をしようとせず告発を受理しないで門前払いにした。剖検所見は、証拠にならないのかな・・・

腹立たしいことは、被害にあった飼い主たちが、日本獣医師会、東京都獣医師会、当該地区獣医師会に相談と支援を求めたにもかかわらず、すべてが拒否し門前払いにしたことである。この臨床獣医学及び獣医療を冒涜する者を、会員でないからと言って指導や忠告すらしない(できない)獣医界は、なんとも情けない。

私は、この鳥〇獣医師の存在を認めたくないから裁判所での証人審問に応じ、被告獣医師の信じがたい獣医学・獣医療の冒涜及び意図的で詐欺的な獣医療行為を証言した。さらに獣医師免許の剥奪できるよう判決理由に意図的、詐欺的医療行為を記してくださるよう裁判官にお願いした。残念ながら、殺人や麻薬取引などの重犯罪なら免許剥奪ができるが、それ以外での最高刑は3年間の免許停止でしかなく、この被告鳥〇は、3年間の免許停止となった。

このような問題や獣医療過誤などに対処できるよう、獣医師会は対処する委員会等を設置し、会員・非会員に関係なく対応すべきであり、私のような個人が対応することは良いこととは思えない。

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